子宝の女神ラヴィ

プロフィール

愛称:子宝の女神ラヴィ
出土地:山梨県南アルプス市鋳物師屋遺跡出土
時期:縄文中期・紀元前3000~2000年
収蔵:山梨・南アルプス市教育委員会
大きさ:高さ25.5cm

概要

この土偶は57号住居跡の床面から、うつ伏せで、左肩と頭頂部の一部が欠けているもののほぼ完全な状態で出土しました。

三本指の右手を腰に、左手をおなかにあてたポーズで、大きく膨れたおなかを抱える様子は妊婦を表していると考えられています。
頭部の渦巻き状の結髪、半円形の顔面に太い眉毛やつり上がった目、口の表現は粘土の貼り付けによって表現されていて、目の下には弧線文(ダブル「ハ」の字状文)が描かれています。乳房からおへそにかけて正中線、脇から胴に欠けて穿孔を巡るように角押文で文様が描かれています。目には赤く彩色した跡が見つかっています。

円錐形をしたおなかの内部は胸の下まで空洞で、両脇と底面の中央に円い孔(穿孔)があいています。同じような「円錐形土偶」のなかには、底部に孔を有し、お腹の中に鳴子が入った土鈴のような土偶」あるので(東京都八王子市楢原遺跡など)、ラヴィにも鳴子が入れられていたと推測されています。
なんだかお腹の中の赤ちゃんをあらわしているようにも思えます。

「子宝の女神 ラヴィ」という愛称は、ふるさと文化伝承館で実物を見学された方を対象に募集をし平成27年に決定したものです。「ラヴィ」はフランス語で「命」という意味です。同じ名前でキャラクターとしても展開をしていて、同年には土偶キャラ界の頂点を決める「全国どぐキャラ総選挙」で見事優勝、翌年には「ミュージアムキャラクターアワード2016」で京都国立博物館の「トラりん」に次いで全国2位に輝きました。

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収蔵施設情報

南アルプス市ふるさと文化伝承館
〒400-0205
山梨県南アルプス市野牛島2727「湧暇李の里」内
TEL: 055-282-7408
https://www.city.minami-alps.yamanashi.jp/sisetsu/shisetsu/bunkazai-densyokan/

参考リンク

子宝の女神ラヴィFacebook
南アルプス市 土偶キャラ「子宝の女神 ラヴィ」
文化財Mなび

参考資料

特別展 縄文 -1万年の美の鼓動- 図録 p257「ポーズ土偶」
北の土偶展 図録 P112

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