遮光器土偶(亀ヶ岡遺跡)

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プロフィール

愛称:しゃこちゃん
出土地:青森県つがる市木造亀ヶ岡遺跡出土
時期:縄文時代晩期・紀元前1000〜400年
収蔵:東京国立博物館
大きさ:高さ34.2cm 横幅25.3cm 厚さ9.5cm

概要

「土偶」といえば多くの人がこの遮光器土偶を思い浮かべるのではないでしょうか。

宇宙人の姿などとも言われますが、造形の特徴を観察していくと女性の身体を表現したものと分かります。

「遮光器土偶」の名前は、目の表現が極北民族の「雪中遮光器」(雪の照り返しから目を守るためのメガネ)に似ていることから名付けられています。明治時代に大英博物館を訪れた人類学者・坪井正五郎が「東京人類学会雑誌」に紹介したことがきっかけになり、広く呼び名が定着しました。
当時は縄文人の服装を表現したものとも考えられましたが、現在まで縄文時代の遺跡から遮光器が発掘された例はなく、特徴的な造形はデフォルメされた目だと考えるのが定説になっているようです。

形状は遮光器土偶の中でも大型の中空構造。左脚は欠けており、右目の上半部分もよく観察すると破損箇所が修復されていることがわかります。
頭の部分は王冠状突起と呼ばれ、髪を結った様子やかんざしを表したとも言われています。
首元には首飾りを思わせる形が表現されており、全身には同時期の土器様式「大洞式」に共通する「雲形文」が施されています。

また、頭を中心に朱く塗られた跡が残っていることから、元々は全身が彩色されていたのではないかとも考えられています。
遮光器土偶はこの土偶の他にも縄文時代晩期の東北を中心に、数多く発見されています。

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収蔵施設情報

東京都国立博物館

〒110-8712 東京都台東区上野公園13-9
TEL:03-5777-8600

参考リンク

東京都国立博物館名品ギャラリー

COLBASE

参考資料

日本の美術No.527 p52「縄文時代晩期の土偶」
国宝土偶展図録 p57「遮光器土偶」
特別展・縄文図録 p261「遮光器土偶」

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