石器 | 縄文ドキドキ会 https://jomondoki.com 縄文ドキドキ会は、ファン目線で土偶や土器をはじめとした縄文時代の魅力を発信するための愛好者団体です。 Thu, 04 Mar 2021 09:12:57 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.10 https://jomondoki.com/wp-content/uploads/2020/02/jomondokidokiFavicon-150x150.png 石器 | 縄文ドキドキ会 https://jomondoki.com 32 32 べっこう飴で作った石器は肉を切れるのか? https://jomondoki.com/2021/03/04/7788/ Thu, 04 Mar 2021 07:26:19 +0000 https://jomondoki.com/?p=7788
  •  
  • ]]>

    著者紹介 ルンバ

    趣味で打製石器を作っています

    縄文ルンバという名前で時々石器を販売していたりします

    2月半ば、Twitterでふと「飴で石器は作れるのか?」という話題が流れて来ました

    そもそも石器とはどう作るものなのか?

    簡単に言うと、石を石や鹿の角で叩いたりして割って作ります

    割れて作った薄い石の欠片を、鹿の角などの道具で更に押すようにプチプチ割ると、更に石器らしく鋭くできます

    ざっくりすぎる

    そうやって私が作った黒曜石の石器で肉を切ってみた動画です

    結構スパッと切れます

    飴でこれをやりたい

    何で飴かというと、石器製作者は割れるモノはとりあえず割ってみたくなる習性があります(炭、ローマングラス、氷etc..)

    特に、へき開という特定の方向に割れやすい性質を持っていない石は大抵石器に出来るので大好物です

    https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%81%B8%E3%81%8D%E9%96%8B

    飴を舐めてる時に舌切ったことありません?

    飴もへき開が無いんです

    なら、飴を割れば石器みたいに出来るかもしれない

    検索したら既に北海道で作った方が!

    でもその人は氷点下で割っていたので、本州では溶けて難しいかも?

    「これは割ってみないとわからないですね」

    ということで、縄文ドキドキ会代表の小林さんが良さそうな飴を送ってくれました

    頂いたべっこう飴

    これを石器にします
    *購入したい方はコチラ→金扇の割りべっこう飴 130g入り チャック付き袋入り

    既に割ってある飴を、銅の棒を使った道具(鹿の角の代用)を押し当てて、飴の角が鋭くなるように割っていきます

    割れた

    飴だもの、割れるよね、粉々だけど

    でも切れるのか?この石器飴

    切れた

    舐めるな危険

    ということで、結果は、

    飴で石器は作れる

    なんなら肉も切れる

    (すぐ溶けるけど)

    ということが分かりました

    切った飴と切られた肉は、料理に使って美味しく頂きました

    ありがとうべっこう飴

    ありがとう小林さん

    そしてざっくりすぎる石器の作り方の詳細を知りたい方はこちら

    大阪市立自然史博物館のなにわホネホネ団というサークルで、私の書いた石器の作り方の本を販売しています

    https://naniwahone.booth.pm/items/1399918

    縄文グッズに興味がある方はこちら

    https://jomondoki.com/2021/02/22/7778/

    飴を送ってくれた縄文ドキドキ会さんが、3/5から京東都ソラマチ店にて「縄文ドキドキ展」を開催されます

    興味のある方はどうぞ

    (私の石器は置いてないです)

    ]]>
    石器部で石器を作ろう! https://jomondoki.com/2017/05/03/4207/ Wed, 03 May 2017 00:00:50 +0000 http://jomondoki.com/?p=4207 石器部設立の経緯

    小林千幌です。
    みなさん、楽しいゴールデンウィークをお過ごしでしょうか。


    さいきんの縄文業界といえば、お菓子考古学者ヤミラ氏縄文ZINE望月氏などの活躍が目覚ましく、どぐぽたの目立った活動は相変わらず「土偶の日」期間ばかり・・・。
    サイト設立当初から連載記事を作ろうとか言ってるけど、誰もやらないし!いや、俺が一番何もしてないんだけど!!

    とはいえ、何かやるっつても先の二人との戦闘力(縄文力?)の違いは火を見るより明らか。

     

    ヤミラと望月氏に無く、自分だけに出来ることはなんだろなーと考えた結果・・・。

     

     

     

     

     

     

    部活動を、立ち上げることにしました!

     

    2人に出来なくて、自分だけが出来ること、それは「コミュニティ」を立ち上げることではないかと考えたのです。

    実際、縄文関連の記事を書くのに、遺物の写真は不可欠ですが、埋蔵文化財の掲載許可って結構大変なんですよねー。ほんと、許可とるだけでひと仕事なんすよ。

    だがしかし!実践考古学ジャンルなら、掲載許可も不要で記事も書ける!
    こりゃあ、一石二鳥じゃあ、のう雷電!

    土偶部、土器部、遺跡探訪部、石器部など、いろいろ考えた結果、まずは「石器部」をスタートさせることにしました。


    ・・・自分がやりたかったから。

    某月某日 中野区

    早速、造形家の平田篤史さんにコンタクトを取り、講師をお願いしたところ、こころよく引き受けてくれました。

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA


    講師の縄文おじさん平田篤史氏(右)


     

    こちらはわたしが某所から仕入れてきた黒曜石。茶色いけど、これも黒曜石です。


    こちらはわたしが某所から仕入れてきた黒曜石。茶色いけど、これも黒曜石です。


    まずは理論から

    今回は石器の中でも代表的な「矢じり」を作っていきます。

    まずは大きな黒曜石の塊を石で叩いて、薄い破片「剝片」を取らなくてはいけません。

    黒曜石はガラスに近い性質の石なので、ハンマー代わりの石で叩けば比較的簡単に割ることができます。しかし綺麗に剝片を取るにはコツがあります。

    OLYMPUS DIGITAL CAMERA


    ハンマー用の石と黒曜石の塊

    剝片の取り方

    では剝片の取り方を説明していきます。
    厚みのある平べったいハンマー用の石を、打点に対して水平に打ち付けます。
    ハンマー用の石は河原へ行けば、普通に落ちているものです。


    すると、打点を起点として、水平方向からみて約120度の方向に亀裂が入り、石が割れます。

    石器部解説2石器部解説3

    この理論を頭に入れた上で、石を割っていきます。

    実際にやってみると・・・

    石を割ってみる

    平田さんがあらかじめ少し小さく割ってくれた黒曜石から、剝片を取っていきます。
    解説の石は立方体ですが、実際の黒曜石は複雑な形をしています。
    理屈はわかっていても、やってみると全然うまくいかない・・・!

    他の参加メンバーもなかなか割れずに苦労しています。

    剝片が取れた

    全員で苦労して、ようやくそれっぽい剝片がいくつか取れました。


    黒曜石は火山地帯でしか採取できないため、縄文時代、物々交換で黒曜石を手に入れるしか無かった地域では、一つの塊から、この「剝片」をいかに薄く、沢山とれるかが重要な技術でした。

    押圧剥離

    剝片が取れたら次は「押圧剥離(おうあつはくり)」です。

    今までは「割る」作業だったので、イメージが分かりやすかったのですが、ここが矢じり作りで一番難しいところです。

    字を見ればわかると思いますが「押して」「剥がして」いく作業です。

    押圧剥離には鹿の角の先端を利用します。

    鹿ヅノ

    押圧剥離のやり方

    まずは正しいやり方。剝片の先端に鹿ヅノを力強くグイグイと押し付けます。(押圧)

    押圧剥離1
    すると黒曜石が薄くパリッと剥がれます。これが上手く「剥離」させられた状態です。
    押圧剥離2

    石が割れる(剥がれる)理屈は、剝片を作った時と同じです。この作業を表裏と繰り返し、剝片を整形していきます。しかし、これ、相当チカラが要るんですよ。かつては世界中で行われていた作業なので、コツをつかめば難しいことは無いはずなんですが、そうそう簡単にはいきません。

    なかなか上手くいかない、とよくやってしまいがちな間違えが、次。

    押圧剥離間違い1

    「剥がす」がイメージできずに上からツノを押し付け「割って」しまうパターンです。
    押圧剥離間違い2

    これでも、いちおう割れるものの「押圧剥離」にはなっておらず、ただ石を小さくしてしまっているだけです。このやり方でも形を整えることは出来ますが、切り口が厚くなってしまうので、本来の刃物としての用途には使えません。

    「全然できねー!」と弱音を吐く生徒を横目に、メギメギと石を剥離していく平田さん


    「全然できねー!」と弱音を吐く生徒を横目に、メギメギと石を剥離していく平田さん

    押圧剥離に挑戦してみるものの・・・

    自分でやってみるものの・・・

    うーむ。全然うまくいかん。はじっこ割ってるだけで、押圧剥離ができてないのが自分でもわかる・・・。

    割れた!

    ギャー!割れちゃったーーー!!!!

    と、ここで時間終了。

    ここからは平田さんが作った石器で肉を切ってみます。

    石器で肉は切れるのか

    平田さんが作った石器。全然出来が違う。


    平田さんが作った石器。全然出来が違う。

    用意していた鹿肉で試し切り

    用意していた鹿肉で試し切り

    黒曜石ナイフは思った以上の切れ味。縄文人が愛用したのもうなずけます。

    試し切り
    鶏肉も解体したけど、写真撮ってなかった。

    この後、お肉は美味しく調理してみんなで食べました。

    平田さんを始め、参加してくれた全員が楽しんでくれたようで、石器部の立ち上げは大成功でした。

    第二回石器部開催のお知らせ(終了しました)

    今回クローズドイベントだった「石器部」ですが、次回よりオープンイベントとなります。

    あなたも黒曜石を使って、石器を作りませんか?
    旧石器時代から縄文時代、金属が普及するまで、刃物の材料として身近な存在だった黒曜石。
    古代の技術に触れて、自分の原始的感覚を呼び覚ましましょう。
    講師は造形家・平田篤史さん、縄文歴40年のベテランです。

    作った石器はリューターで穴を開けて、アクセサリーパーツにすることもできます。

    1部、2部とありますが、内容は同じです。それぞれのリンク先のイベントページから参加表明をお願い致します。各種SNSのアカウントでログイン可能です。

    ■日時
    5/20(土)
    【第1部】13:00~15:30
    第1部参加希望の方はこちら
    https://atnd.org/events/87842

    【第2部】16:00~18:30
    第2部参加希望の方はこちら
    https://atnd.org/events/87843

    【縄文交流会】19:00~21:00
    イノシシ肉などを石器で切って調理します。
    参加費¥2000

    ■定員
    8名

    ■参加費用
    ・はじめての方
    予約¥3000 当日¥3500

    ・参加2回目以降の方 
    予約¥2500 当日¥3000

    ・高校生以下(12歳以上推奨)
    予約¥2000 当日¥2500

    ■開催場所
    handmade-space Kyoten
    〒165-0033 東京都中野区若宮3−30−9

    ■参加方法
    各種方法でアテンドにログインし、前日までに参加ボタンを押してください。
    定員になり次第、締め切りとさせていただきます。

    ◆メールでのご予約は
    タイトルを
    5/20石器部予約
    とした上で、

    名前
    参加人数
    希望時間帯[1部13:00~ or 2部16:00~]
    電話番号
    交流会参加[希望 or 希望しない]

    を、お書き添えの上、以下のメールアドレスにご連絡ください
    contact@kyoten.jp

    ■注意
    黒曜石はガラスに近い性質を持つため、扱いによっては怪我をする恐れがあります。
    イベント中の怪我に対し、イベント運営者は一切の責任を負いません。予めご了承ください。
    イベント中は怪我の無いよう細心の注意をはらいますが、ご心配な方は各種1日レジャー保険、1日国内旅行保険に入ることをお勧めします。
    https://www.au-sonpo.co.jp/pc/kokunai/index.html
    国内旅行保険|au損保

    ■お問い合わせ・質問は
    メールアドレス
    contact@kyoten.jp
    もしくはコメント欄へお書きください。

    ]]>