やってみた | 縄文ドキドキ会 https://jomondoki.com 縄文ドキドキ会は、ファン目線で土偶や土器をはじめとした縄文時代の魅力を発信するための愛好者団体です。 Fri, 12 Apr 2019 08:04:58 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.10 https://jomondoki.com/wp-content/uploads/2020/02/jomondokidokiFavicon-150x150.png やってみた | 縄文ドキドキ会 https://jomondoki.com 32 32 [都内限定]住んでいる地域にないレア本を図書館で借りる”裏技” https://jomondoki.com/2019/04/12/5744/ Fri, 12 Apr 2019 09:00:36 +0000 https://jomondoki.com/?p=5744 隣の区では貸し出しているのに・・・?

読みたい本があるのに、自分の住んでいる地域の図書館では貸し出していない・・・!
という経験がある方、いらっしゃると思います。

でも隣の区を調べてみたら貸し出している・・・、なんてこともありますよね。
なんとか、隣の区から借りてくることはできないんでしょうか。

実は都内であれば”とりよせ”ができる・・・?

縄文界隈では非常に有名なレア本があります。定価は¥15,000。amazonや楽天ではもちろん売り切れで入荷予定無し、ヤフオクでは数十万の値段がつくことも。

その名は「総覧・縄文土器」

國學院大・名誉教授の小林達雄氏の古希記念に作られた本で、109種にもわたる縄文土器の様式が事細かに解説されています。
重量が3.5キロもある大型本で、これだけボリュームがあるんだから骨休めに栗のスイーツ情報とか入っていてもおかしくないと思うんですけど、そういう話は全く載っておりません。
全部土器の話!

もちろん、高価な大型本ですので、どの自治体でも貸し出しているという本ではありません。
現在、筆者が居住している東京都中野区では取り扱っていませんが、お隣の練馬区では収蔵されています。

これを”裏技”を使って取り寄せてみます。

よやく・リクエストカード

まず、近くの図書館へ行き「他の自治体から本を取り寄せたいので、リクエストカードが欲しいんですが」と訪ねましょう。

すると、こんな紙を渡してくれます。

よやく・リクエストカード(写真は中野区のもの)

あとはこの「よやく・リクエストカード」に記入して、図書館からの連絡をひたすら待つだけです。

3週間後・・・

無事、借りることができました。感激!

図書館の方に「ひょっとしたら、レファレンス用の資料かもしれないから、貸出はしてないかも・・・」と言われて、ちょっと不安だったんですが、問題なかったようです。

他の自治体の収蔵本を調べるには「カーリル・ローカル」が便利

地域資料をまとめて検索できるWEBサイト

「カーリル・ローカル」

を利用すれば、都内の収蔵資料をいっぺんに検索することが出来ます。
上記の「総覧・縄文土器」のように、買えるならいくらでも出すのに、手に入らない、地域の図書館でも貸し出してない!・・・というときはこの”裏技”をぜひお試しください。

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縄文人は染物をしていたのか?ベンガラ染めを体験してきた https://jomondoki.com/2017/06/22/4401/ Wed, 21 Jun 2017 23:45:59 +0000 http://jomondoki.com/?p=4401 小林亨です。

唐突ですが、縄文人の服って「コーヒーの麻袋に穴開けたようなもの」っていう認識が一般的ですよね。

hito_joumon

いろいろな書籍や、博物館の再現像を見ても、生成りの繊維を編んだだけの服を着ているケースが多いようです。

しかし、実際はどうだったのでしょう?
遺物が残っていない以上は想像するしかないのですが、土器や土偶などを見るに、あれだけ装飾好きな縄文人がズダ袋のような簡素な服を着ていたのでしょうか。

少なくとも「染め」くらいはやっていたんじゃないかと思うんですよね。

縄文でお馴染みの顔料といえば「ベンガラ」
酸化鉄由来の赤い顔料です。
土器や土偶、漆製品などにも使われ、各地に遺物も残っています。

今回はそのベンガラを使った、染物体験へ行ってみることにしました。

古色の美

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鎌倉へやってきました。

古民家にスペースを構える「アトリエゑん」さん主催による「ベンガラ染めワークショップ」に参加します。

講師は株式会社ナカジマ「古色の美」の小渕ユタカさんです。

http://www.kosyokunobi.com

小渕先生
流暢な関西弁で話す小渕さん、いまの職場は大阪ですが、実は群馬県中之条町のご出身。

解説をする小渕さん

ベンガラという名前の由来は、江戸時代にインドのベンガル地方の顔料を輸入していたことが語源だそう。となると、江戸時代以前は何と呼ばれてたんだ・・・?

話の中でベンガラの原点に触れていくうちに見覚えのある本が登場しました。
別冊太陽の縄文の力です。

縄文本
なにやら急に縄文じみてきましたね!
そして、今回使うベンガラは中之条町の山から採掘してきたものとのこと。

中之条町のお隣は、ハート形土偶が発掘された東吾妻町。
縄文人も同じ山からベンガラを採取していたかもしれません。

正直、縄文要素は全く期待していなかったのですが、これは嫌が応でも気持ちが高まります。

実際やってみる

木型染め、という技法で手ぬぐいを染めていきます。

蛇腹状に折った手ぬぐいに木の型で挟むことで、型の部分は白く残り、それ以外の部分が染まるわけです。

いろいろな木型

型で挟んだ布

色々ある型の中から十字手裏剣っぽいやつを選びました。

完成予想図

完成予想図です。出来上がったら上の写真のような柄になるはず。

群馬のベンガラとご対面

ベンガラ

赤はベンガラ、黄色は同じ山から採取された黄土です。こいつらでさっき仕込んだ手ぬぐいを染めていきます。

染作業
余白部分をハケなどでペタペタと。いい感じじゃないの。

黄色いほう
せっかくなので、黄色も使います。

完成・・・!

完成!

できたー!

木枠を外して、干します。
なんか、完成予想と全然違うけど、まあこれはこれでいい感じじゃないの。
 

他の参加者の作品
他の参加者の方々の作品。全部かわいい。


わたしは赤と黄しか使わなかったけど、他に青もありました。

まとめ

わたし考古学者じゃないので、断言しちゃいますけど、縄文人、染め、やってたね。

手近に顔料があるんだからやってない訳ないもの。

布に顔料を定着させるには、染料にタンパク質を混ぜる必要があるそうですが、今回の染めには大豆の絞り汁が使われました。
縄文時代には既に大豆の原種が栽培されていたことが分かってきていますし、材料は揃っている訳です。
そのうちに縄文人の染めものについても、証拠が出てくるかもしれませんね。
(既にでてきてたらスイマセン!!)
 

今回の染めに使われたベンガラ染めの材料は「古色の美」のWEBサイトで購入可能です。
ワークショップのお知らせもサイトやFBページで発信しているので、気になる方はチェックしてみてください。
http://www.kosyokunobi.com


ちなみに、小渕先生はめちゃめちゃ縄文好きの方でした。
また是非お会いしましょう!

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石器部で石器を作ろう! https://jomondoki.com/2017/05/03/4207/ Wed, 03 May 2017 00:00:50 +0000 http://jomondoki.com/?p=4207 石器部設立の経緯

小林千幌です。
みなさん、楽しいゴールデンウィークをお過ごしでしょうか。


さいきんの縄文業界といえば、お菓子考古学者ヤミラ氏縄文ZINE望月氏などの活躍が目覚ましく、どぐぽたの目立った活動は相変わらず「土偶の日」期間ばかり・・・。
サイト設立当初から連載記事を作ろうとか言ってるけど、誰もやらないし!いや、俺が一番何もしてないんだけど!!

とはいえ、何かやるっつても先の二人との戦闘力(縄文力?)の違いは火を見るより明らか。

 

ヤミラと望月氏に無く、自分だけに出来ることはなんだろなーと考えた結果・・・。

 

 

 

 

 

 

部活動を、立ち上げることにしました!

 

2人に出来なくて、自分だけが出来ること、それは「コミュニティ」を立ち上げることではないかと考えたのです。

実際、縄文関連の記事を書くのに、遺物の写真は不可欠ですが、埋蔵文化財の掲載許可って結構大変なんですよねー。ほんと、許可とるだけでひと仕事なんすよ。

だがしかし!実践考古学ジャンルなら、掲載許可も不要で記事も書ける!
こりゃあ、一石二鳥じゃあ、のう雷電!

土偶部、土器部、遺跡探訪部、石器部など、いろいろ考えた結果、まずは「石器部」をスタートさせることにしました。


・・・自分がやりたかったから。

某月某日 中野区

早速、造形家の平田篤史さんにコンタクトを取り、講師をお願いしたところ、こころよく引き受けてくれました。

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講師の縄文おじさん平田篤史氏(右)


 

こちらはわたしが某所から仕入れてきた黒曜石。茶色いけど、これも黒曜石です。


こちらはわたしが某所から仕入れてきた黒曜石。茶色いけど、これも黒曜石です。


まずは理論から

今回は石器の中でも代表的な「矢じり」を作っていきます。

まずは大きな黒曜石の塊を石で叩いて、薄い破片「剝片」を取らなくてはいけません。

黒曜石はガラスに近い性質の石なので、ハンマー代わりの石で叩けば比較的簡単に割ることができます。しかし綺麗に剝片を取るにはコツがあります。

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ハンマー用の石と黒曜石の塊

剝片の取り方

では剝片の取り方を説明していきます。
厚みのある平べったいハンマー用の石を、打点に対して水平に打ち付けます。
ハンマー用の石は河原へ行けば、普通に落ちているものです。


すると、打点を起点として、水平方向からみて約120度の方向に亀裂が入り、石が割れます。

石器部解説2石器部解説3

この理論を頭に入れた上で、石を割っていきます。

実際にやってみると・・・

石を割ってみる

平田さんがあらかじめ少し小さく割ってくれた黒曜石から、剝片を取っていきます。
解説の石は立方体ですが、実際の黒曜石は複雑な形をしています。
理屈はわかっていても、やってみると全然うまくいかない・・・!

他の参加メンバーもなかなか割れずに苦労しています。

剝片が取れた

全員で苦労して、ようやくそれっぽい剝片がいくつか取れました。


黒曜石は火山地帯でしか採取できないため、縄文時代、物々交換で黒曜石を手に入れるしか無かった地域では、一つの塊から、この「剝片」をいかに薄く、沢山とれるかが重要な技術でした。

押圧剥離

剝片が取れたら次は「押圧剥離(おうあつはくり)」です。

今までは「割る」作業だったので、イメージが分かりやすかったのですが、ここが矢じり作りで一番難しいところです。

字を見ればわかると思いますが「押して」「剥がして」いく作業です。

押圧剥離には鹿の角の先端を利用します。

鹿ヅノ

押圧剥離のやり方

まずは正しいやり方。剝片の先端に鹿ヅノを力強くグイグイと押し付けます。(押圧)

押圧剥離1
すると黒曜石が薄くパリッと剥がれます。これが上手く「剥離」させられた状態です。
押圧剥離2

石が割れる(剥がれる)理屈は、剝片を作った時と同じです。この作業を表裏と繰り返し、剝片を整形していきます。しかし、これ、相当チカラが要るんですよ。かつては世界中で行われていた作業なので、コツをつかめば難しいことは無いはずなんですが、そうそう簡単にはいきません。

なかなか上手くいかない、とよくやってしまいがちな間違えが、次。

押圧剥離間違い1

「剥がす」がイメージできずに上からツノを押し付け「割って」しまうパターンです。
押圧剥離間違い2

これでも、いちおう割れるものの「押圧剥離」にはなっておらず、ただ石を小さくしてしまっているだけです。このやり方でも形を整えることは出来ますが、切り口が厚くなってしまうので、本来の刃物としての用途には使えません。

「全然できねー!」と弱音を吐く生徒を横目に、メギメギと石を剥離していく平田さん


「全然できねー!」と弱音を吐く生徒を横目に、メギメギと石を剥離していく平田さん

押圧剥離に挑戦してみるものの・・・

自分でやってみるものの・・・

うーむ。全然うまくいかん。はじっこ割ってるだけで、押圧剥離ができてないのが自分でもわかる・・・。

割れた!

ギャー!割れちゃったーーー!!!!

と、ここで時間終了。

ここからは平田さんが作った石器で肉を切ってみます。

石器で肉は切れるのか

平田さんが作った石器。全然出来が違う。


平田さんが作った石器。全然出来が違う。

用意していた鹿肉で試し切り

用意していた鹿肉で試し切り

黒曜石ナイフは思った以上の切れ味。縄文人が愛用したのもうなずけます。

試し切り
鶏肉も解体したけど、写真撮ってなかった。

この後、お肉は美味しく調理してみんなで食べました。

平田さんを始め、参加してくれた全員が楽しんでくれたようで、石器部の立ち上げは大成功でした。

第二回石器部開催のお知らせ(終了しました)

今回クローズドイベントだった「石器部」ですが、次回よりオープンイベントとなります。

あなたも黒曜石を使って、石器を作りませんか?
旧石器時代から縄文時代、金属が普及するまで、刃物の材料として身近な存在だった黒曜石。
古代の技術に触れて、自分の原始的感覚を呼び覚ましましょう。
講師は造形家・平田篤史さん、縄文歴40年のベテランです。

作った石器はリューターで穴を開けて、アクセサリーパーツにすることもできます。

1部、2部とありますが、内容は同じです。それぞれのリンク先のイベントページから参加表明をお願い致します。各種SNSのアカウントでログイン可能です。

■日時
5/20(土)
【第1部】13:00~15:30
第1部参加希望の方はこちら
https://atnd.org/events/87842

【第2部】16:00~18:30
第2部参加希望の方はこちら
https://atnd.org/events/87843

【縄文交流会】19:00~21:00
イノシシ肉などを石器で切って調理します。
参加費¥2000

■定員
8名

■参加費用
・はじめての方
予約¥3000 当日¥3500

・参加2回目以降の方 
予約¥2500 当日¥3000

・高校生以下(12歳以上推奨)
予約¥2000 当日¥2500

■開催場所
handmade-space Kyoten
〒165-0033 東京都中野区若宮3−30−9

■参加方法
各種方法でアテンドにログインし、前日までに参加ボタンを押してください。
定員になり次第、締め切りとさせていただきます。

◆メールでのご予約は
タイトルを
5/20石器部予約
とした上で、

名前
参加人数
希望時間帯[1部13:00~ or 2部16:00~]
電話番号
交流会参加[希望 or 希望しない]

を、お書き添えの上、以下のメールアドレスにご連絡ください
contact@kyoten.jp

■注意
黒曜石はガラスに近い性質を持つため、扱いによっては怪我をする恐れがあります。
イベント中の怪我に対し、イベント運営者は一切の責任を負いません。予めご了承ください。
イベント中は怪我の無いよう細心の注意をはらいますが、ご心配な方は各種1日レジャー保険、1日国内旅行保険に入ることをお勧めします。
https://www.au-sonpo.co.jp/pc/kokunai/index.html
国内旅行保険|au損保

■お問い合わせ・質問は
メールアドレス
contact@kyoten.jp
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